静岡県と山梨県の県境にそびえ立つ富士山は、平成25年に世界文化遺産に登録された、日本のシンボルとも呼べる霊山です。麓から山頂までは3,700m以上あり、日本一の高さを誇ります。
多くの登山客に愛される富士山ですが、過去1万年以内に噴火した活火山でもあり、何度も繰り返された噴火によって今の美しい姿になったといわれています。麓には多くの噴火跡が見られ、富士山の自然環境は高度によって異なり、料金所から1,600mほどまでは山地帯、それより上部は亜高山帯、5合目の上部は高山帯と変わっていく景色を楽しむと良いでしょう。
富士山に入山する場合、富士山保全協力金として入山料がかかります。富士登山を考えているときは事前に料金を確認するとともに、登山するときに重要な登山計画書の提出についても調べておきましょう。
富士山へのアクセス方法は、電車の場合、最寄り駅は富士急行線の河口湖＜富士河口湖温泉郷＞駅です。河口湖駅からは登山バスが出ており、富士山へアクセスできます。また、新宿西口や横浜駅西口、センター北駅からは富士山へ直行する高速バスが運行しているため、こちらの利用も検討しましょう。

富士山へクルマでアクセスする場合、登山口までアクセス可能です。富士山には富士スカイラインや富士スバルラインといった道路があり、こちらを利用して5合目までクルマでアクセスできます。
ただし、富士山ではマイカー規制期間が設けられており、登山シーズンである夏は混雑しやすいため御殿場ルート以外の吉田ルート、須走ルート、富士宮ルートはクルマで5合目まで向かうことができません。マイカー規制期間中は麓の駐車場でシャトルバスへ乗り換えましょう。登山口によって利用する駐車場が異なり、吉田ルートでは富士山パーキング、須走ルートでは須走多目的広場、富士宮ルートでは水ヶ塚駐車場が利用できます。マイカー規制実施期間はルートによって異なるため、クルマで向かう場合は事前に確認しておくと安心です。富士山にある駐車場は場所によって駐車場の規模や駐車料金が異なるため、そちらもあわせて調べておきましょう。

富士山で登山を楽しむ場合、吉田ルート、富士宮ルート、須走ルート、御殿場ルートと4つのルートがあります。

• 吉田ルート
  吉田ルートは富士スバルライン5合目に登山口があり、6号目まで登ると吉田口登山道と合流します。登山客の多くが利用しているルートで、登りの登山道には山小屋が多いです。反対に下山道は山小屋の数が少ないため、注意しましょう。
  


• 富士宮ルート
  富士宮ルートは富士宮口5合目に登山口があり、ほかのルートよりも標高が高い位置からの出発になるため、山頂までの距離が短いというのが特徴です。吉田ルートの次に多くの登山客が利用するルートですが、道は岩場が多く、傾斜が急なところも多々あるため、足元に気をつけましょう。
  


• 須走ルート
  須走ルートは須走口5合目に登山口があり、8号目から山頂までは吉田ルートと合流します。標高の高い位置まで樹林帯が広がっているため、日差しを避けることができますが、見通しが悪くなるため暗いときや濃霧時は道に迷わないように注意しましょう。樹林帯を抜けるとご来光や影富士が見られるルートでもあり、写真撮影を楽しむ方もいます。
  


• 御殿場ルート
  御殿場ルートは御殿場口新5合目に登山口があり、傾斜が緩やかなのが特徴です。ただし、出発点の標高が低く、距離が長いため体力に自信がある方向けのルートとなります。ほかのルートに比べると山小屋の数が少ないため、トイレや休憩は計画的に取りましょう。
  

各ルートは5合目までクルマでアクセス可能で、5合目から徒歩での登山になります。山頂までの距離や道の状態、駐車場情報も確認してどこのルートを選ぶか決めましょう。

また、タイムズのBでは『登山特集』で各地の登山口の近くにある予約制駐車場をご紹介しております。そちらも合わせてご確認下さい。

富士山でドライブを楽しむ場合、「富士山スカイライン」か「富士スバルライン」を利用する方が多いです。

• 富士山スカイライン（富士宮ルート）
  富士山スカイラインは富士宮ルートに入る道路で、正式名称は表富士周遊道路といいます。夏にマイカー規制が入るほか、冬には閉鎖されるため、利用するときは閉鎖されていないか確認しましょう。マイカー規制や閉鎖時期を除き24時間通行可能で、さらに無料で利用可能です。※2021年12月現在
  


• 富士スバルライン（吉田ルート）
  富士スバルラインは吉田ルートに入る道路で、富士山料金所手前の交差点から5合目まで有料で利用可能です。富士スバルラインで5合目へ向かうと、レストランやお土産店があるため、登山客だけでなく観光目的の方も多くいます。また、富士五湖や雲に富士山の影が映る影富士が見られることでも知られています。
  

どちらも富士山に向かうのに便利な道路で、駐車場も完備しているため、クルマでアクセス可能です。マイカー規制の時期に注意し、また規制期間外でも登山シーズン中は混雑しやすいため、早めに向かうようにしましょう。

富士山にはレストランやカフェがあるため、富士山でランチをとることができます。
富士スバルラインを利用し、5合目に「雲上閣」があります。雲上閣の2階にはレストランが完備されており、ご飯を三角に盛った富士山カレー、山梨グルメのほうとう、桜海老とかき揚げうどんといったさまざまなメニューが揃っています。駐車場があり、クルマでアクセス可能ですが、富士スバルラインが利用できない期間があるため、その際はシャトルバスなどほかの利用を検討しましょう。
また富士山の麓には「富士山パンケーキ」があるため、富士山周辺でカフェを楽しみたい方はこちらに足を運んでみてはいかがでしょうか。富士山パンケーキでは富士山の溶岩窯でじわじわと焼き上げたパンケーキやピザ、ステーキなどが食べられます。駐車場の用意もあるため、クルマでのアクセスも可能です。

このように富士山やその周辺にはランチが楽しめる飲食店が点在しており、駐車場を完備しているところも多いため、クルマでもアクセスしやすいです。登山シーズンは多くの登山客で賑わうため、混雑を避けてランチタイムよりも前に来店すると良いでしょう。

富士山は日本のシンボルとしても知られており、毎年多くの登山客が訪れます。山頂を目指すルートは複数ありますが、駐車場があるためクルマでのアクセスも可能です。ただし、富士山ではマイカー規制期間などがあるため、クルマでアクセスするときは注意しましょう。

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